身につけておくべきスキル

IT業界で働くエンジニアは、パソコンやネット環境があれば作業が可能で設備投資に多額の費用は必要ありません。人材としての需要も高いため、独立して仕事を行うのに向いている職業だと言えます。そこで独立するには、エンジニアとしての実務経験やスキル、知識はもちろん重要ですが、そのほかに大事なるのがマネジメントや経営のスキルです。

具体的なスキルを挙げると、まず経営スキルでしょう。経費の精算や納税、クライアントとの交渉なども自分で行わなくてはならず、特に納税に関しては事前にその仕組みと手続きの方法などを調べておくと良いです。また、それに伴いコミュニケーションスキルも必要となります。自動的に案件が舞い込むわけではないので、自分を売り込まなくてはなりません。自分のスキルや実績をわかりやすくまとめ、アピールするための営業力が大事です。

そして、事業を計画し行動できるスキルも欠かせないでしょう。事業計画を立てて明確な目標を作ることで、判断を求められるさまざまな場面での基準になるうえ、協力者を募ったり、資金を調達しばければならない時にもどのような事業かを示したりする基準として役立ちます。

そのほか、自己管理スキルもその一つでしょう。独立すると、自分の都合に合わせて仕事を行えるのは利点です。しかし、自分の能力を正確に把握できていないと、能力以上の案件を受注してしまい納品が間に合わなくなったり、無理して体調を崩したりする可能性があります。

フリーランスとして成功するために

エンジニアとして活躍している人の中には、いつか独立してフリーランスになりたいと考えている人も少なくありません。フリーランスなら自分のペースで仕事ができ、起床・就寝時刻や食事の時間なども自由に決められます。何より毎日通勤しなくていいのは大きなメリットで、眠い目をこすって起きる必要がありません。こうしたメリットに憧れを感じて、フリーランスを目指すエンジニアが多いのです。

しかし、フリーランスを目指している人は、メリットばかりではない点を知っておく必要があります。独立後は自分で仕事を受注しなければならず、自分を上手に売り込むスキルが欠かせません。会社員時代と比較して年収が2倍以上になったという人がいる一方で、年収が半分になったという人もいます。フリーランスとして稼ぐためには、自身を積極的に売り込むこと、納期に遅れずに納品して信頼を得ることがポイントです。

信頼は、1日や2日で生まれるものではありません。信頼を失墜させる代表格は納期遅れで、これは自己管理不足も原因ですが、処理能力に見合わない仕事量を受注してしまうことも要因です。納期までに納品するという、当たり前で地道な行為が信頼を勝ち取ります。

継続的に依頼してくれるクライアントを見つけることが、安定収入につながります。高収入を得るには、エンジニアに特化したエージェントを活用するのも手です。自分を上手に売り込むために、プロフィールを充実させたり、得意分野をアピールしたりするといいでしょう。